フィルム・ガラスの微細穴あけ
100kHz・200ns・Qスイッチナノ秒CO2レーザー
『AL50SQ』
Access Laser社「AL50SQ」 は、コンパクトなRF励起型・低膨張インバー製キャビティにより安定化された完全密閉の導波路型のQスイッチCO2レーザーです。優れたパルス特性が得られ、ピーク出力は2.5 kW、パルス幅は200 ns、周波数は100 kHzになります。独自の密閉型および熱膨張が低いキャビティ設計により、業界トップクラスの出力安定性と低メンテナンスで、最高品質のレーザー加工が保証されます。精密なパルス制御により、ディスプレイパネルや電子部品の薄膜層の選択的除去、セキュリティ機能をもつ繊細なマーキング、精密な微細穴あけなど、高精度のアプリケーションに非常に適しています。アプリケーションや材料の仕様に基づき、レーザー波長は9.3µm、9.6µm、10.2µm、または10.6µmに最適化されます。これらの波長では、ガラス、セラミック、プラスチック、軟部組織および硬部組織など、多くの材料が高い吸収率を示し、そのため短パルスCO2レーザーを使用して高精度かつ最小の熱影響で加工することができます。
メーカー
Access Laser(アメリカ)
ナノ秒CO2レーザーのアプリケーション
- プラスチックフィルムの微細穴あけ
食品包装や医薬品のパッケージなどで、通気性を持たせるための微細な穴(数十?数百μm)を開ける事例があります。これにより、内容物の保存期間が延びるといった利点があります。プラスチックを高効率で加工でき、熱による影響が少ないため、品質を保ちながら加工が可能です。 - CFRP(炭素繊維強化プラスチック)の切断や穴あけ
CFRPの微細穴あけや切断が行われています。CFRPの繊維構造を破壊せずに精密な穴を開けることができるため、軽量化と強度を両立した部品を製造することができます。比較的厚みのある材料に対しても高い加工性を持ち、熱影響を最小限に抑えつつ、高精度な加工を実現できます。 - ガラスの微細穴あけ
従来のドリルや機械加工では割れてしまうようなガラスでも、レーザーであればクリーンで割れの少ない穴を開けることができます。薄いガラスの層に対して精密な加工を行ったり、微細な溝を掘ったりすることができます。光ファイバ用のガラス穴あけ、ディスプレイパネルの微細加工、スマートフォンやタブレットのディスプレイに使われる薄型ガラスパネルの精密加工などが代表的です。
- 薄膜材料の微細加工
金属酸化物膜やシリコンウェーハの表面に微細なパターンや穴を形成する研究があります。この方法は、電子機器や半導体デバイスの製造において重要な役割を果たしています。高エネルギーのナノ秒レーザーが薄膜材料に均一に作用し、高精度で微細な加工が可能となります。
仕様
主要パラメータ | |
波長 | 9.3 / 9.6 / 10.2 / 10.6 µm |
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ピークパワー | 1 - 2 kW |
平均パワー | Up to 13 W |
パルスエネルギー | 0.1 - 0.5 mJ |
繰り返し周波数 | DC - 100 kHz |
パルス幅 | < 200 ns |
パワー安定度 | +/- 2 % |
ビーム仕様 | |
ビーム径(ビームウエスト) | 2.8 mm |
ビームウエスト位置 | 出力カプラ |
ビーム品質 | M2 < 1.2 |
広がり角(全角) | 6 mrad |
偏光 | > 50:1, linear |
寸法・重量 | |
レーザーヘッド重量 | 15.5 kg |
寸法 L x W x H | 84 x 10 x 12.5 cm |
RFドライバ重量 | 5.2 kg |
カタログ
データ
YouTube動画
波長可変COレーザー 『AL50G-CO』